木造(住宅について)

木造は日本の豊富な森林資源を背景として,昔から現在まで日本の住宅生産において大きな役割を果たしてきています。そして現在では,木造のつくり方には大きく,木造軸組工法と木造枠組壁工法と木質パネルエ法があります。


木造軸組工法

木造軸組工法は,図27,28のように柱とはりとすじかいが主要な部材で,地震の水平力にすじかいで耐える構造です。木造軸組工法は「在来工法」とも呼ぱれます。しかし,木造軸組工法と一つの工法のように言っていますが,厳密には一つの工法とは言えません。木造軸組工法は在来工法と呼ぱれていることからも分かるように,昔からある様々なつくり方をまとめてそう呼んでいるのです。そのためにこの工法の中では,現在も地方的な差や技術的な幅があります。逆に考えると,そのように様々なつくり方や技術のレベルが存在していたために,阪神・淡路大震災では,在来工法の中に大きな被害をうけたものがでてしまったといえます。
 木造軸組工法の住宅が地震にあうと,柱,はり,すじかいで地震のカを受け持って,土台,アンカーボルト,基礎,地盤と力が伝わります。



木造枠組壁工法

木造枠組壁工法では,まず図29,30のように公称2インチ×4インチ(1インチは約2.54センチ)の木材で枠組をつくります。そしてその上に十分な強度の合板を釘で打ちつけて,面的な床や壁をつくって構造ができます。木造枠組壁工法は「ツーバイフォー工法」とも呼ぱれます。特徴として,木造軸組工法に比べて部材の種類が少ない,部材のつなぎ目が簡単なつくりなのでつくる人の経験がそれぼど必要でない,などがあります。この木造枠組壁工法による住宅は,構造方式などにかなりの法的制限がある中で設計されています。その制限の厳しさがこの工法の安全を保証していると言えるかもしれません。
 木造枠組壁工法の住宅が地震にあうと,面的にな床や壁で地震の力を受け持って,土台,アンカーボルト,基礎,地盤と力が伝わります。



木質パネルエ法

木質パネルエ法は,図31,32のようにあらかじめ工場でつくっておいたパネルを組み立ててつくります。これには,柱とはりでつくった構造の中にパネルを組み込むものと,パネル自身が構造になるつくり方があります。このようにあらかじめパネルをつくっておくので,均質なパネルを大量につくることが出来ます。
 パネルエ法の住宅が地震にあうと,面的な部材で地震の力を受け持って,土台,アンカーボルト,基礎,地盤と力が伝わります




壁量偏心率を計算している木造在来工法の住宅です。現在の建築基準法では4分割法にて筋かい配置をする事で『偏心率が30%以内に収まるであろう』が現状です。実際に何パーセントになっているか知る事は出来ません。当社ではコンピューターにて偏心率を補正し、限りなくゼロに近づけています。強い家の裏付けがある設計から取り組んでいます。
そのために連続して開口部を設ける事が出来ない場合もありますが、逆にお客様から安心できると厚い信頼を頂いております。